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人智は児戯なり

人は進歩しているのかということである。
進歩しているのだという幻想に騙されているのではないかということである。
少なからぬ人は薄々そのことに感づいているようである。
日本人は劣化しているのではないかという漠然とした心象がそれである。

知れば知るほど虚しくなるのはなぜかということである。知らなくてもいいのである。
知っているという人たちの顔を見よ。あんな風になりたいかということである。
庵主は手品が好きである。今はもうその種明かしを覗くことはしない。
表面の不思議を楽しんでいるのである。その方が幸せだからである。

歌を聞いているときにその楽譜が見えてくるような思いがしたり、
映画を見ているときにそのセリフが書かれている台本が浮かんできたら無残である。
そういうことが本当にあるのである。そういうのを芸がないというのだが。
映画の綺麗なセットを裏側から見せられるようなものである。

庵主は、種明かしなんか見たくないのである。
夢が壊れるということである。
人の裏側も、庵主は見たくない。それを暴こうとする人智を賢明といっていいものか。
庵主はお酒の裏側は暴くのである。うまいお酒を呑みたいからである。強欲なのである。
by munojiya | 2009-07-30 00:37 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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