090905 進化とは
進化とは、「どうでもいい違いを見分ける能力が高まること」と庵主は定義している。
ちょっとの違いを見極める能力のことを美意識という。
その美意識こそ、差別の根源だと庵主は思っている。
能力の違いがある以上差別はなくならないのである。
じつは、差別はされる方も哀しいが、する方も苦しいのである。
自分の心の中にある優越感と闘わなければならないからである。
その感情がつまらないと分かっていても湧いてくる優越感を振り払うのが大変なのである。
それが心の負担になるからである。心の負担とはしなくてもいいことに気を使うことである。
うまいお酒というのは、ちょっとの違いを気にしない人には関係ない世界である。
ほとんどの人は、多くの分野にちょっとの違いを求めない。面倒くさいからである。
それを求めるのは特定の分野だけであるが、些細な違いを求めることをこだわるという。
自分は違いが判るという優越感にひたることである。傍から見るとくだらないのである。
お酒も同様であるが、しかし、違いが判るとうまいお酒が呑めるのだから実用的である。
同じ予算で、よりうまいお酒が呑めるのである。それを知らないのは勿体ないではないか。
しかも、お酒を呑んで得られる酔いは心の負担を洗い流してくれるから気持ちいいのである。