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091110 お酒の結論

本という商品がある。
印刷した紙を売る商売である。書かれている内容は保証されているわけではないのである。
読書という快楽の時間を売る商品である。それを暇つぶしともいうが、
お金を出してまで時間潰しに本を読む人がいるということでもある。

時間潰しが目的だから、時に中身がないのにやたらとページ数が多い本がある。
結論は一言「つまらない」であっても、それを延々数百ページに渡って引っ張るのである。
長編を最後まで読み続ける忍耐が読書の快感なのである。
その程度の我慢ができないようでは、長い人生の暇つぶしはできないというわけである。

お酒を呑んで酔っぱらうというのは恰好の時間潰しなのである。
ちょいと一杯のつもりが、あっというまに終電車になってしまうからである。
お酒時間、すなわち酔っぱらっているときの時間は実に早く過ぎていくのである。
つまりお酒の悦楽はその無為に時間を過ごすということにあるということである。

自我から解放されることの気持ちよさにひたることなのである。
酔っぱらっているうちは、俺が俺がという自意識にとらわれなくてもすむからである。
人は自分を意識しないでるいられる時がいちばん心が安らぐのである。無の境地である。
お酒がうまいというのはその効用のおまけなのである。そのうまいがまたうまぇのであるが。
by munojiya | 2009-11-10 00:18 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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