091206 庵主が一度言ってみたいセリフ
「俺は、聞いてないぞ」
どうやら、庵主の器量ではそれを口にする機会はなさそうである。
そのセリフが吐けるほどの“偉い”地位には上がれそうにもないからである。
「聞いてない 稟議書見れば ハンコあり」というサラ川〈さらせん〉を思い出した。
サラ川というのはサラリーマン川柳のことである。その句同様に庵主も記憶力が悪い。
組織にはいって偉くなればその地位に相応しい重要な情報がはいってくるようになるという。
庵主の地位はといえば、純米酒の精米基準が変わった時(H15年)、話がなかったのである。
一度は言ってみたいセリフ、その2
死ぬまでに、一度は、女の名前を呼び捨てにしてみたいのである。
母親は母上だし、妹も名前を呼び捨てにすることはできないのである。
まして、である。なお、さんと呼んだときは飯、ちゃんと呼んだときは“別用”のときである。
その3。口にしかかったことが再三あるが、理性で押さえているセリフである。
「こんな酒、呑めるか」
一粒のお米でも勿体ないから粗末にしてはいけないと躾けられた庵主には、
心に思っていても、そのセリフだけは言えないのである。一度、言ってみたいな。