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091222 日本酒業界はまったく、である

昨日の話の尻取りである。
「日本酒業界はまったく、である」と書いたが、
省略しないで書くと、日本酒業界はまったく鷹揚である、ということである。
「一糸○○○ぬラインダンス」の○○○に当てはまる言葉を入れよ、というのがある。

庵主ならためらわず「まとわぬ」としてしまうが、正解は「みだれぬ」である。
「(セイ)の喜びは(セイコウ)にあり」。カッコの中の言葉を漢字にせよと同じである。
正常な男なら、間違っても「生の喜びは成功にあり」とは書かないのである。
日本酒業界はまったく鈍感である、と思われた方がいるとしたら一面では正解である。

「山廃」「鬼殺し」「辛口」「一升瓶のあの大きさ」は、鈍感の実例である。
一升瓶の大きさについては家庭用の冷蔵庫にはそぐわない大きさなので顰蹙ものであるが、
その瓶の大きさが、すなわちあの形と容量がお酒なのだというのが正統派の主張である。
冷蔵庫に瓶を合わせるのではない、瓶に冷蔵庫を合わせるべきなのだという正論である。

それが、お酒を女子供にまで呑ませようという発想〈こんたん〉に対する大人の回答である。
アルコールを混ぜたスカスカなビールの紛い物なんか飲んで男がうれしいのか、である。
香りだけはいいが、心にしみてくる味のない“淡麗な”酒を呑んでうまいと思うか、である。
お酒は、凝った瓶や宣伝文句で呑むものじゃないという、大人の、いや男の見識なのである。
by munojiya | 2009-12-22 00:23 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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