10-02-16 有味い〈うまい〉と無味い〈まずい〉
当庵における方言である。マージャンならローカルルールである。
「酒祭り〈さかまつり〉」というのはお酒のメニューのことである。
料理のリストを「おしながき」と五文字で書くから対になる言葉を探したのである。
5文字のひらがなで書いて「おしながき」に似合いのやわらかい言葉を考えたのである。
それでひねりだしたものが「さかまつり」である。そこはうまいお酒のお祭の場なので。
「くらぞろえ」というのも思いついたが、「く」より「さ」のやわらかさをとったのてある。
酒祭りに目を通しながら今夜呑むお酒をあれこれ心に思い描く楽しさはなんともいえない。
といっても、その酒祭りが読ませるだけの酒銘が並んでいればのことであるが。
「日本酒(正一合) 一級530円 二級390円」と書かれたものが今でもあるのである。
そのお店の流儀だからそれもまたいいのであるが。そういうときは、「二級酒。熱燗で」。
お酒を呑むのではなく、その勢いを呷るのである。そのぬくもりにつつまれるのである。
で、新たに造った用語が、「有味い〈うまい〉」と「無味い〈まずい〉」である。
不味い酒はダメなお酒ではない。味があるのだから、有味いお酒の程度の違いなのである。
それはほめ言葉なのである。一方、味わうまでの甲斐がないお酒を無味いという。
「うまい・まずい」と「有味い・無味い」の違いはこちらに書いてある。