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2010-07-01 桜酵母のお酒

花といえば、日本語では桜をさすというのが教養〈じょうしき〉になっている。
古くは、花とは梅のことだったと読んだことがある。
だれかが決めたことを後生が踏襲しているのである。教養とは無批判精神のことなのかも。
花といえば、美人のことに決まっているだろうに。両手に花、である。

花酵母のお酒と題して、それを桜酵母と書き直したのは含むところがあるからである。
桜の酵母で醸したお酒の話である。「奈良の八重桜」というお酒である。
300ML〈ミリリットル〉瓶にはいったものが735円(税税込み)だった。
勿論冗談で買ったのである。そんな高いお酒を。一升換算4410円だからそうでもないか。

奈良女子大学が企画したお酒である。実際に醸したのは地元奈良の「春鹿」である。
「春鹿」といえば超辛口の酒を思い浮かべるが、このお酒は-28という超甘口である。
べた甘のお酒かといえば、さわやかなのである。酸味がしっかりしているからである。
ナラノヤエザクラから抽出した酵母を使ったとあるが、これは味見してみる価値はある。

狂い咲きという言葉があるが、花酵母でお酒を造るという動きもそれだろう。
二、三年まえから花酵母のお酒が前面に出てくるようになった。余興の酒である。
うまけりゃいいが、従来の酵母を越えるものは今のところないのである。下手物である。
花酵母のお酒と聞いたら、庵主は避けて通るのである。呑むにしても後回しの酒である。
by munojiya | 2010-07-01 01:47 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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