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2010-08-01 提灯記事

お金を出せばいくらでも提灯記事を書いてくれるところがあるのである。
「段注」という料理雑誌がある。辞書登録していないので字が違っているのはご容赦。
その雑誌の日本酒特集はその後のお酒の流行を買えるほどの実力がある。誤変換御免。
ならばジャーナリズム(見識売り)かといえば、そうでもないのである。

同じ雑誌の中に記事風に書かれた広告頁を作ってくれるというサービスもあるからである。
広告料を払えば筆が柔らかくなるのである。丸くなるのである。色を付けてくれるのである。
取材対象に好意的な記事を提灯記事という。
有料で書かれた提灯記事を広告という。

新聞でも、やけに親切な記事内容だと思って欄外を見ると「広告特集」と書かれている。
ジャーナリズムというのは見識に一貫性のある言論をいうから、
お金を払えば右にも左にもかたむく記事を書く人がジャーナリストであるわけがない。
そういう新聞や雑誌は大衆紙とか娯楽誌という。人でいえばご用評論家と呼ばれる。

そういう新聞雑誌なのだと分かっていれば問題ないが、活字はよく人を騙すのである。
そういう技術を売って食っている器用な編集者もいるということである。
「むの字屋」の酒情報は一貫性があるから本物の“ジャーナリズム”なのである。
そういうのは見識ではなくただの好き嫌いというのかもしれないが筋は通っているのである。

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なぜ“ジャーナリズム”かというと、それを只でばらまいているからである。
その見識が売れてこそ本当のジャーナリズムなのである。只でばらまくことは布教という。
他人がほしがらない見識はあったところで何の役にも立たないということだからである。
世の中の数多くの見識は大して役に立たないということの証左である。

by munojiya | 2010-08-01 01:51 | 世話物 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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