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2010-12-30 「龍力」のカップ酒

庵主の今年最後のお酒は「龍力〈たつりき〉」だった。
といっても、「秋津」や「上三草」や「上松」や「米のささやき」ではない。
カップ酒の「龍力/特別本醸造」(製造年月10.11)である。
格式の高いお酒はうまいのが当然だから、もう庵主の心をときめかせないのである。

心トキメクのはそうでないお酒で、庵主の意表をついてうまいお酒である。
発見する楽しみがあるお酒である。やられた、と思わずうれしくなるお酒である。
カップ酒にはいくつかの欠点がある。
一つは栓が大きいのでその密閉度が低いため味の劣化が早いということである。

また、お酒が空気に接する面積が大きいという容器の構造上の欠点もある。
利点が短所になっているのである。
酒瓶の口が狭まっているのは、注ぎやすさもあるが空気との接触面が小さくなるからである。
ということは、カップ酒は新しいものをうまいうちに呑めということである。

「龍力」のそれは、精米歩合65%の特別本醸造である。酒質は軽くすっきりしている。
日本一の酒米処播州産の山田錦20%使用、五百万石80%使用の由緒あるカップ酒である。
ことさらうまいということもないが、ちょっと気になるキュートな味わいとしておこう。
庵主の好みはしかし、精米歩合70%の「菊水/ふなくち一番しぼり」に親しむのである。
by munojiya | 2010-12-30 00:20 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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