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2011-02-01 人魚伝説

いまは、何でもあけすけになって、伝説〈ろまん〉がなくなってしまった時代であるが、
庵主が主に生きていた昭和はそれが数多く残っていた時代だった。
「人魚伝説」という、まさに伝説の映画があったのである。
その監督が亡くなった ●魚拓

白都真理が、一人裸身で何十人もの男どもを叩き斬る吊り橋の場面が伝説化したのである。
いまは、探せばDVDで見ることができることができるのかもしれない。
その盤の中には、映像は残っているかもしれないが、しかし、その伝説は残ってはいない。
伝説というのはその人達の中だけで共有されている浪漫〈たからもの〉だからである。

それはうまいお酒に似ている。
うまいお酒は実在するのである。
そして、呑まれてしまった後には跡形も残らないからそれは伝説化するのである。
それは伝説ではあるが、しかし、そのうまいお酒が本当に存在していたことは間違いない。

そのとき、池田監督が言うことには「血糊にも値段の違いがあって、この映画では大量に
血糊を使うので大変だった」と話していたことを覚えている。
爾来庵主は映画で血糊が出てくる場面を見るとその値段を値踏みするようになったのである。
高い血糊を使っている映画に感心するのである。原料の高いお酒に感心するのと同じである。

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念のため、爾来は「じらい」と読む。一行の字数調整のためにあえて使った次第。

by munojiya | 2011-02-01 00:01 | 世話物 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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