2011-05-16 口パク男
歌手が、あまりにも歌が下手なために、画面ではとりあえず口だけ動かしておいて、
その音声は録音技術者が腕によりをかけて「編集した」ものを使うことである。
そこから転化して他人の言葉をさも当人がしゃべっているように話すふりをすることをいう。
コマーシャルに出ているタレントの言っていることがそういう口パクである。
原発、とりわけプルサーマル計画を推進するCMに出演していたタレントに対する非難が
高まっているのは、福一が爆発して放射能を撒き散らしているからである。
そいつらが嘘をばらまいたからこんなことになったのだという糾弾である。一理あるが。
でも、それらのタレントは電力会社が書いたセリフを言っているだけなのである。
それを言っているのは電力会社なのである。タレントは口パクなのである。
出演料が高いので、食っていくために喜んでその役を引き受けたというだけなのである。
もう一つの口パクの例は政府の審議会の委員である。
科白はその審議会を作った官庁の若手が作るのである。口パクができないと委員になれない。
大学教授だの、ジャーナリストだのといった肩書を持つ委員はそれをしゃべるだけである。
きっとギャラがいいのだろう。原子力委員会委員の青山繁晴さんの場合はこうだという。
うまいお酒を造る審議会があったら庵主などは喜んで委員になっちゃうのである。
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ギャラがいいのに、科白は自分で考えなくてもいいのだからおいしい仕事ではないか。