2012-02-23 「鳳凰美田/荒押し合併・純米大吟醸」
すでにそのお酒を知っている人は幸せである。
庵主のところにも4月18日の試飲会「新世代栃木の酒」の案内が来ていた。
その味見の先取りである。
「鳳凰美田/荒押し合併・純米大吟醸・愛山・精米歩合45%」である。
荒押し合併というのは、荒ばしりと押切りを混ぜたという意味である。
荒ばしりというのは、お酒を搾るときに最初に滴り落ちてくる部分のことである。
その後に出てくる部分を中汲みという。さらに最後の一押しが押切りである。
押切りは責めともいう。攻めとも書く。最後にぎゅうっと圧力をかけて搾った部分である。
普通は、味わいが安定している中汲みの部分を瓶詰する。
荒ばしりの部分はフレッシュであるが、味わいが一定しないという。
押切りの部分は圧力をかけて搾るので雑味が出るという。
荒ばしりだけ、あるいは押切りだけを呑んでもまた面白いが、そのお酒の特徴がよく味わえる
のが中汲みの部分である。そして、荒ばしりと押切りを混ぜたのが荒押し合併である。
同じお酒でも、中汲みを詰めた物より安いのだという。味わいも中汲みと大差はないという。
純米大吟醸の澄んだ味わいが気持ちいいお酒だった。それを口にする幸せを感じる一杯である。