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2012-03-01 「宝寿」「八反35号」「生モト特別純米」

「宝寿〈ほうじゅ〉」である。広島のお酒である。
同じ蔵の「龍勢〈りゅうせい〉」が出合いだった。だから、そのお酒に間違いはない。
原料米は「八反35号」である。庵主の贔屓の米である。
造りは「生モト[モトは酉元]の純米」である。正統を行くお酒なのである。

もちろん、「無濾過」の「生原酒」である。この部分は当節の酒界の流行である。
アルコール度数が、庵主のドツボに嵌まる17度である。
精米歩合を見ると75%なのである。何かあるなと予感させる磨きではないか。
それだけの条件が揃っているのだから、鉄板といってもいいお酒なのである。

栓を抜くと、といってもスクリューキャップだから、キャップを左巻に回して開けると、
期待に違〈たが〉わぬまさに美酒特有の芳醇な香りが瓶の口からただよってくる。
これは本物のお酒である、と納得させられる今年一番の馥郁な香りがするお酒である。
盃に注いでみる。無濾過なのでほんのり黄色みがかっている。うまそうに見えるのである。

と思って呑んでみると、何かおかしいのである。
あれっ、味がない。
栓を開けたときの馥郁な香りは何だったのだ。そのスペック(仕様)から庵主が思い浮かべた
味わいと全然違う味わいがそこにあったのである。途方に暮れてしまった。話は続くのである。
by munojiya | 2012-03-01 00:03 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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