2012-03-07 遅れ馳せながら、グーグルは危険
いよいよその本性を表してきたのである。
個人情報の収集である。
さんざん只で検索させておいて、ここに来て一気にその付けを回収するぞというのである。
「只ほど高いものはない」という古人の諺〈ちゅうこく〉に感心するのである。
先達は伊達に齢をとって死んでいったわけではないということである。その経験を残したのだ。
しかし、人は「歴史からは何も学ぶことが出来ない」ということもまた確かである。
歴史的にはすでに経験済のことでも、個人にとっては初めての経験だからである。
初めて人殺しをした人は動転するが、歴史的には数多くの人が経験していることなのである。
そんなことは分かっていても呵責の念と恐怖感にかられて戦〈おのの〉いてしまうのである。
先人が経験したことを繰り返すことは無意味だと言ってしまったら、ただ生きていることも
無意味になってしまうから、新しく生まれた人には人殺しを禁じるのが約束事である。
悪事に染まらずに生きてみろというわけである。無駄に生きるのは無駄ではないのである。
悪事に無縁だった先人はいなかったのだから新しい生き方を切り開けというのである。
グーグルも庵主が検索したお酒の銘柄を分析して、盆暮れには庵主好みのお酒を贈ってくれる
というのなら嬉しいが、そんな親切心はあるわけがないだろう。手の込んだ罠だったのである。
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思えば現在の紙の出版システムはよくできているのである。匿名で本が買えるのだから。
アマゾンも、裏面を覗かなければ便利なシステムであるが、庵主などはエロ本と酒の本しか
買わないので、みっともないから利用できないのである。あなたの好きな本はこれです、と
緊縛写真集の新刊の案内がメールで送られてくるなんてことになったら気恥ずかしいから。