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2012-04-07 キリンの本ビール「濃い味」

味は「濃い」かもしれないが、アルコール度数は薄いのである。
キリンの「濃い味」は、庵主には何が濃いのかよくわからない本ビールである。
350ML缶で114円だから、値段も十分薄いのであるが。
最近は、次から次に本ビールの新製品が出てくるから飲むのが追いつかない。

さらに、旧製品もどんどんマイナーチェンジが行なわれているから、
追いかけるだけでも大変である。安いので負担にはならないのが取り柄である。
マイナーチェンジするたびに、馬鹿にしていたそれらが段々旨くなっていくのである。
それを「うまい」といったら語弊があるから、洗練されていくと言い直しておく。

味はどんどん軽くなっていくが、それは欠点がなくなっていくということである。
爽やかな飲み心地が楽しめるのである。それ以上でも以下でもないのである。
「濃い味」の味わいの話にならないのもそのせいである。飲んでも印象に残らない。
飲んだことは飲んだが、味が全然記憶に残っていないのである。まずくはなかったのである。

アルコール度数を7%まで上げた本ビールもあるが、「濃い味」は2.5から3.5%とある。
変化球である。7%を速球としたら、これはスローボールといったところか。
アルコールに弱い人でも楽しめるというわけだが、そこまでして飲むものかとも思うけれど。
ノンアルビールのアルコールの抜きそこないというわけでもあるまいが。本ビールの奇作。

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そういう本ビールを続けて飲んでいると、最後に「伽羅〈きゃら〉」を飲みたくなってくるのだ。
「うまい」ビールを味わいたいというよりも、コエドビールの「伽羅」に戻りたくなってくる。
「伽羅」のうまさに戻って、本ビールの新製品の味わいとの距離を確かめたくなるのである。
両者はよしあしの関係ではなく、飲むときの場の違いである。その距離感を掴むためである。

by munojiya | 2012-04-07 00:03 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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