人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2012-04-17 世も末の酒文化

ノンアルコールを謳った酒が、おっとアルコールが含まれていないものは酒と呼ばないから
酒もどきの飲料と言い換えておくが、そういう狂った商品が続々と作られている。
それを、庵主は気違い文化と呼んでいるのである。
間抜け文化と呼んでもいいが、世も末の様相〈ざま〉を晒している文化のことである。

人間は堕落するとそこまでやるということの実例である。
もっとも、お酒で一番の堕落は、精米歩合30%といったお酒造りだろう。
米粒を70%も削ってお酒を造るのである。
100俵の米を70俵も捨てて造る酒なんてのは正に気違い沙汰というしかない。

そういうお酒をうまいといって呑むのは、具の骨頂ということにしておこう。
そのようなお酒を呑むということは恥ずかしいことなのである。
一粒でも勿体ないお米を粗末に扱うのは日本人の最も恥じるべきことだからである。
だから、庵主はそれを罰当たり〈ばちあたり〉の酒と呼んでいる。うまいお酒なのに。

疑似ビールに始まったノンアルコール飲料は、その成功によって、焼酎やワインに飛び火して、
今やノンアルコールカクテルまで臆面もなく販売されているのである。
ノンアルコールカクテルは昔からバーで飲めたが、それは缶に入れて売るものじゃないのに。
お酒の世界は節操がなくなってしまったのである。飲めないのなら飲むな、である。

-----

衰滅したローマの貴族は、うまい物を沢山食べるために、一度食べたものをわざわざ吐いて
までして、また美食に興じていたという。世も末の様相がそれである。
今の日本も、食べ過ぎて太ったからといって、お金を掛けてダイエットをしているのである。
最初からそんにな食い過ぎなければいいものを。末期には奇矯な事が起こるということである。

by munojiya | 2012-04-17 00:28 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


by munojiya