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2012-05-18 「白鶴/大吟醸」

日本酒の最高峰といえるのが大吟醸酒である。
50%以下に精米したお米で造る贅沢なお酒のことである。
いわゆる大吟醸酒というのは基本的にはアルコールを添加して造るお酒である。
アルコールを添加せずに米だけで造った大吟醸酒は純米大吟醸酒と呼ぶ。

ちなみにご飯は精米歩合92%ぐらい、普通のお酒で70%ぐらいである。
精米歩合70%というと、100俵のお米が精米後には70俵になってしまう。
30俵分が糠になる。30%も捨てて造るのである。お酒は罰当たりな飲物なのである。
大吟醸になると、捨てる米の方が多くなるのである。当然原価が高くなる。

そういう罰当たりなお酒が四合瓶で988円で売られている。
ちょっとしたお酒でも四合瓶で1200~1300円はするというのにである。
「白鶴」が造ったその「大吟醸」を呑んでみることにした。果たして庵主に呑めるか、である。
裏ラベルの表示は丁寧である。甘辛では中口、酒質は淡麗と書いてあるので味の見当はつく。

モンドセレクションで金賞を受賞したその味わいを「フルーティー」と書いてある。
栓を抜くと、香りはお酒の香りがする。おっ、うまそうな香りだ。雰囲気はいいのである。
呑んでみると確かに淡麗。お酒の品のよさは感じるが、庵主がいううまいお酒ではない。
大吟醸の感じはつかめるが、大吟醸の入口に立って扉を叩いたところといった味わいである。

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「白鶴/大吟醸」の四合瓶がスーパーで2080円で売られているのを見たのである。
目撃したのは2012年5月13日のことである。
間違えて一升瓶の値段を付けてしまったものかと思って白鶴のHPを見てみたら、
その「大吟醸」には一升瓶がないのである。2080円という値段はどこから出てきたものか。

四合瓶で988円の大吟醸とあったら、本当に大吟醸なのかと買って呑んで確かめたくなるが、
それが2080円なら、うまいのは当たり前だろうと思って買うことはなかったろう。
お酒はその値段も味の重要な要素なのである。高いお酒はなぜかうまく感じるものなのである。
HPを見たら一合瓶があった。ちょっと味わってみるのにはぴったりの量である。

by munojiya | 2012-05-18 00:03 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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