人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2012-11-14 未来劇場を見に行こう

未来劇場という劇団がある。
里吉しげみが主宰している劇団である。
里吉しげみといっても大方は知らないだろうから、水森亜土が看板女優の劇団だと言ったら
なんとなくそのあやしさがわかるだろうか。奇しいか、妖しいか、怪しいかに迷うが。

どんな芝居をやっているかというと、喜劇である。いやコメディーと言うべきか。
「喜劇」と書くと人懐こいが、「コメディー」と書くと浮き世離れしているのがいい。
喜劇で泣いてくるのもいいが、コメディーですかっとしてくるのも気持ちいいのである。
目下公演中(劇場〈こや〉は新宿のシアターモリエール)の演目は「泪と接吻」である。

甘いラブロマンスみたいな題名だが“ミステリィ”である。最後はすかっとするのである。
里吉しげみの脚本だから、健全〈おこさま〉ミステリーであるわけがない。
不倫〈ふりょう〉“ミステリィ”である。だから大人が見て楽しめる。
映画ならR15+か、セリフの際どさからしてR18+指定の芝居である。だから面白い。

未来劇場は未来を名乗っているが芝居のスタイルは古い。懐旧故に安心して見られるのである。
モダンが時に奇矯なのに対して、古いものには確立された味わいがある。それを信頼性と呼ぶ。
「泪と接吻」は本〈シナリオ〉がよくできている。今時映画では見られない煙草の場面もある。
いい芝居を見た後にはうまいお酒が呑みたくなる。終演後に「十四代」の「本丸」を呑む。

-----

なぜ、「十四代」の「本丸」なのかというと、「朝日鷹」を呑むための予習なのである。

by munojiya | 2012-11-14 00:02 | 余外篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


by munojiya