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2012-11-19 悟り

先に「境地」について書いたが、今度は「悟り」である。
悟るとはどういうことか。
悟るとはこういうことをいうのである。いくら着飾っても中身は変わらないと知ることである。
『[スポーツカーは]要らんなあ

車に特にこだわりないし、いい車に乗りたいというのが正直分からん
いいのは車の性能であって、本人はそれで何も変わらんでしょ
』(新駄菓子本130番)。
「境地」というのは、自分の意志で到達したこれで十分だと納得できる状態のことをいう。
「悟り」というのは、意志に関係なく己の器の大きさは決まっているという運命論をいう。

「悟り」とは思うことではなく、気付くことをいう。気付いたことをどうするかは意志である。
「境地」とは自分の器の大きさは自分の意志で決めるという主体的な考え方のことである。
自分は、いくつになっても若いと思っていても、客観的には老いていると気付くことが悟り。
でも、人が見たら老人だと思うのに、自分はいつまでも若いと思いたいというのが境地である。

「悟り」は、客観的に見て、それがあきらめる限界だと知ることである。
「境地」とは、主観的に決めることである。ここまで来たらあきらめていいという地点である。
いくらいいお酒を呑んでも、それを呑んでいる自分の価値は知れたものというのが「悟り」。
それがいいお酒だと判る自分は、満更でもないなと思える気分になれることが「境地」である。
by munojiya | 2012-11-19 00:02 | 酒の肴 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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