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2012-11-28 「朝日鷹」を味わってみる

「十四代」の高木酒造が醸している「朝日鷹」の味わいに触れなかったのは、
それが庵主にとっては面妖な味わいだったからである。
それを表現する言葉が出てこないからである。よって伝えようがないのである。
色ならば、「赤」といえば、なぜかみんな同じ色を思い浮かべることができる。

細かいことをいえば、朱だ、紅だ、金赤だ、といった微妙な違いはあるが共通の認識がある。
そうでなかったら、信号機の赤信号は意味がないからである。
青は、赤より幅が広くて、緑色も青と呼ぶのである。
純米酒もアル添酒も、ともにお酒と呼んでいるようなものである。小異は無視である。

赤い色なら「赤」という言葉で人に伝えることができるが、味わいになるとそれができない。
お酒で辛口といっても、呑み手によってその程度が異なるからである。
庵主は甘いお酒が好きだというが、実はそれは辛くての酒なのである。
日本酒度で言えばデーター上は辛口に当たるお酒を、庵主は甘いと言っているのである。

データー上の辛口と、そのお酒を呑んだときの実感は必ずしも一致しないのである。
そこがお酒の味わいを伝えることの難しさである。
「本丸」は明らかにうまいお酒であるが「朝日鷹」はそうではない。不味いかというと、そう
でもないのである。面妖なとしかいいようのない、寝ぼけた感じの味わいだったのである。

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庵主が面妖な味だと評価した「朝日鷹」を、他の人はこういうふうに表現している
さて、その言葉を読んで、「朝日鷹」の味わいが想像できるかということである。
赤と書いてあれば、三つの色から赤を指さすことは容易だが、お酒の味をいう言葉を頼りに
三つの盃の中から「朝日鷹」はこれだと選ぶことができるかということである。

十四代の本丸よりは味わいに深みがなく、上っ面を撫でたかのようでした。』という表現
には同感である。その言葉を頼りに、「本丸」と「朝日鷹」だけならどっちが「朝日鷹」かは
すぐ判るが、面妖な味が好きな人以外は「朝日鷹」はもし出合ったら呑めばいいお酒である。
その記事には「朝日鷹」の精米歩合は60%とある。70%と書いたのは庵主の間違いだろう。

by munojiya | 2012-11-28 00:52 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

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