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2012-12-21 ほれぼれするような二本のお酒

すでに滅んだマヤ文明が残したマヤ暦が2012年12月21日で終わっているということで、
それはその日がこの世の終わりになるというマヤの予言なのだと言い張る人がいる。
大方はそんな話を一笑に付すが、世の中にはそういう予言を本気で信じる人もいるのである。
予言は必ず当たるのだという。予言が当たるには理由〈わけ〉がある。

それは、予言は毎日大量に生産されているからである。しかしそのほとんどは当たらない。
下心ある人は事が起こった時には、その中から当たったものだけを拾い出してくるのである。
故にそこだけ見れば予言は当たっているのである。例えば、毎日「俺は明日死ぬ」と言い続け
ていればいつかはその予言は的中するが、そこだけを取り出してくれば予言は成就するのだ。

下心というのは、それをネタにして儲けようという商売気のことである。
人はまた、そういう予言に惑わされるのである。言葉に騙されてしまうのである。
というより、本心ではそれを期待しているのかもしれない。人は実は嘘が好きだからである。
未来がわかるというワクワク感が気分を高揚させるのである。

庵主の場合も終末が来るという予言に対しては下心があるのである。
この世が終わる最期の夜にはせめて一杯のうまいお酒を呑もうという口実に使えるからだ。
それで、酒屋に行って選んだ2本のお酒を、そのお店の若い女の店員がこういったのである。
「ほれぼれするような2本ですね」。幸い予言が外れた暁にはそのお酒のことを紹介しよう。
by munojiya | 2012-12-21 00:43 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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