2013-05-23 金持ちと貧乏人の分かれ目
洋服の青山はダメなものを安く売ってる。』(新駄菓子本20番)。
どっちを選ぶかが分かれ目みたいである。
スーツが掛かっている売場に立ったときに違和感を感じるのが安売屋のスーツである。
仕立てに風格が感じられないのである。それを着てみたいという喜びが湧いてこないのだ。
ハンガーに掛かった状態で風格がないスーツはいくら値段が高くても安物の範疇だろう。
お酒もそうである。
格調が感じられない大吟醸が出てきたときには何と言ったらいいのか言葉に窮するのである。
精米歩合が50%以下なら大吟醸と呼んでもいいことになっているが、
しかし、中にはあるのである。
磨いただけの大吟醸が。
薄っぺらな大吟醸というべきか。
真っ当な大吟醸なら心地よく酔えるのに、名ばかりの大吟醸はいくら呑んでも酔えないのだ。
かといって磨きすぎたものも失笑を禁じ得ない。
軸まで24金で作った鉛筆みたいなものである。削ったカスの方が高いというお笑いである。
一番貧乏くさいのはこれだろう。『確かに車に見栄はってるのって貧乏臭い』(15番)。
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お酒は、いくら高いお酒を呑んでも一人でそれを楽しめるけれど、
車は、公道にそれを晒して走るのだから、見栄の隠しようがないのである。
『食いもんって、色々な国にいっていろいろ食ってきたけど
高いものが旨いものじゃないことはわかった。
だから無駄に高いものを買うことはない。
納豆とか豆腐のおいしさがわかれば
食い物に金をかける必要ないことはわかる。』(72番)。
お酒もそういう境地になったら一流なのだろう。
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『ユニクロの柳井さんなんかすごい家に住んでるじゃん』(143番)。
『この人に限らずパチ屋の経営者とかもお城みたいな家建ててる人居るな
共通点はわかるだろ』(143番)。
その共通点を、阿吽の呼吸で読み取れというのである。まあ、分かるけれど。