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2013-12-09 庵主の「世界観」

「世界観」という言葉がある。
アニメ界では、贔屓のアニメに対する最高の賛辞として使われている。
例えば「宮崎駿の世界観が分からない奴は馬鹿だ」といった風に使うのである。
その世界観が分かる自分は他人より優れているという優越感にひたれる魔法の言葉である。

そして、そのアニメのどこがいいのか自分の言葉では説明できないときの逃げ言葉である。
だから、アニメで「世界観」が出てくるときは、その人が宮崎駿の何に共鳴しているのか
理解できないことが多い。当人が、それが好きな理由を言葉にできないからである。
お酒を口にして、ただ「うまい」と言っているようなものだからである。

気にいっていることは分かるが、どこがうまいのか、それだけでは解らないのである。
酸味が好もしいのか、香りが美しいのか、甜さがせつないのか、ただ「世界観〈うまい〉」と
言っただけでは、うまさの由来を知る手がかりがないからである。酔って、おっと、よって、
庵主はその手の「世界観」を、自分にとって安心が得られる世界のとらえ方と解釈している。

で、庵主の「世界観」は、世の中の仕組は紙の裏表のような構造になっているということだ。
表裏は一体である。裏面のない紙はない。表と裏は不即不離である。着いて回るのである。
表と裏のことを、表を陽と呼び、裏を陰と呼ぶことがある、善悪と呼んでも同じである。
表を神としたら、裏は悪魔である。同じものなのである。百薬の長の裏は勿論毒である。
by munojiya | 2013-12-09 00:02 | 酒の肴 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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