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古書まつり

神田の古書まつりである。
街頭にずらっとワゴンが連なっていて
多くの古書が並んでいるのを見ると
庵主は本が好きなものだからそれだけでうきうきしてしまう。

絵本を売っているワゴンがあって
見ると
たばこの絵本というのがあった。
たばこがいかに有害であるかを説いている絵本である。

絵本である。
活字も初めて文字を覚えた人のためにといった
大きな活字を使っている
絵や写真を多用した本である。

すなわち
子供向けの本なのである。
あるいはこういう形の本でしか理解できない人のためのものなのかもしれない。
喫煙の危険性を警告するおそろしい内容の本なのである。

だれが読むのか。
子供が読むのにしては禁煙の話では内容に興味はわかないことだろうと思われる。
というよりこの手の本でよく使われる病変した肉体のカラー写真は気持ちが悪い。
この手で自動車事故の絵本を作ったら子供には車を見ただけでも恐ろしくなるだろう。

庵主は、昔、
公民館にあった
広島長崎の原爆の写真集をうっかり見てしまい
その気持ち悪い写真が夢の中にまで出てきてうなされたことがある。

ニコチンで障害を受けた
歯がこぼれ落ちそうなっている写真などはそれに匹敵する悪趣味である。
庵主が今見ても
気持ち悪いのである。

善意に解釈すれば
これからたばこに接する年齢の
子供たちに対して
警告を発する親切な絵本である。

しかし、
それがどうみても
中学生や高校生向けの内容ではなく
小学生あたりを対象としているというところが恐ろしい。

アメリカでは
規制がきびしくて米国内ではたばこが
販売しににくなったため
たばこ会社はその販売先を後進国に求めたという。

日本で一時外国たばこの広告が増えたのはそういう理由からである。
社会の規範を乱すためには
女子供に酒たばこを常用させることだということである。
いかにも質(たち)の悪い白人の考えそうなことである。

一方、なんでもアメリカを見習うことが好きなわが国内においては
先進米国のたばこ規制を
それがグローバリズムだとしてアメリカに見習うことはなかったのである。
酒に関しては禁酒法をやった国のことだからまたかといなしたものかもしれないが。

そのうち子供向けのお酒の害を説く絵本が作られるようになるかもしれない。
日本の人口は来年(2006年)をピークに今後は減少に向かうという。
人口減少でそれを押しつけるところは女子供しかないからである。
大人はその動きを心して見ておかなくてはならない。
by munojiya | 2005-10-31 00:17 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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