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2014-09-18 スカヨハ

嵐寛十郎〈あらし・かんじゅうろう〉をアラカンと呼ぶ。
坂東妻三郎〈ばんどう・つまさぶろう〉はバンツマである。ちょっと古過ぎるか。
勝信太郎〈かつ・しんたろう〉はカツシンだ。いずれも故人だから若い人には分からないか。
ならば、スカヨハはどうか。現役のスターである。

庵主は、そのスカヨハが分からなかったのである。
リュック・ベッソン監督の新作「ルーシー」は、話はよく分からないが主演のスカーレット・
ヨハンソンを見るなら文句なしの映画だと評判を聞いて、そのスカヨハを見にいった。
リュック・ベッソン監督は、あの「ニキータ」と「レオン」を撮った監督である。

あの、とは書いたが、庵主はどちらもまだ見ていない。「椿三十郎」「用心棒」級の映画か。
見てはいないが、それが、凄い映画だということは知っているのである。男の直感である。
庵主の心の中にあるいつかは呑みたいお酒と同様にいつかは見なければならない映画である。
その監督の新作の評価がどちらかというと悪評に傾いているのである。

ストーリーが分からないというのだ。とりわけラストシーンの意味が理解できないらしい。
で、そのスカヨハの魅力と、鉄板と言われているカーチェイスの場面を見てきた。
ラストシーンは「2001年宇宙の旅」と同じ着想である。行き着く所はそれだという。
今では庵主の実感と重なるので、違和感はなかった。やっぱりそうだよねという思いである。

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庵主の実感、というより仮説は、生命の正体は電磁波だということである。
光は電磁波の一表現だから、映像にするときは錯綜する光を見せるしかないのである。
個体は、すなわち肉体は、手品でいえば表面の現象である。
種は電磁波なのである。庵主が、手品の種を知ってもしょうがないという理由でもある。

心の病気というのは、その波動が乱調状態になることをいうのではないか。
うまいお酒は、その乱調を正調に戻してくれるから、呑んでいて気持がいいのである。
心が落ち着くのである。それが美酒の効用である。薬だから多用は禁物だという事でもある。
共鳴とは二つのもしくは複数の波長が相和する事である。庵主はそれを知飲と呼ぶのである。

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スカヨハは評判どおりにかっこかった。共鳴しちゃった。容貌〈かお〉が変わるのである。
冒頭は安っぽいバカなアメリカ娘で、脳の解放が進むに連れて一時かっこいい』(典拠)。
女優は美人である必要はないのだという。美人を演じる事ができればいいのだと。
冒頭のヤンキーが、きりりとした表情に変わっていくのだから女優は凄い。

リュック・ベンソンの映画もまた良かったのである。
これで、「ニキータ」や「レオン」よりつまらないというのなら、その二つはどんなに凄いの
かと期待が高まるのである。
悪役は「韓国語」という設定も、庵主の心の中では大いに笑えるのである。適役だからである。

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誤植訂正
嵐寛十郎→嵐寛寿郎
坂東妻三郎→阪東妻三郎
勝信太郎→勝新太郎

by munojiya | 2014-09-18 00:03 | 余外篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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