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2015-01-02 朝はぬる燗、夜は熱燗

日本酒の魅力の一つに燗酒がある。
お酒を温めて呑めるということである。
同じ醸造酒でも、ワインの燗というのは聞いた事がない。
ワインを温めて飲むこともあるのだろうが、一般的ではない。

ウイスキーにはホットウイスキーという飲み方があるが、
同じ蒸留酒でも、ジンではきいたことがない。
ビールには温めて飲める物もある。それを称して燗ビールというのは駄洒落である。
ただしその場合のビールは普通のビールではない。熟成した、しかも度数の高い物である。

しかし、日本酒のように、日向燗(30度)、人肌燗(35度)、ぬる燗(40度)、
上燗(45度)、熱燗(50度)、とびきり燗(55度以上)と、温度の違いによって
味わいの違いを楽しめる酒はないのである。
焼酎も燗を付けて呑めるが、お酒のように温度の違いによる繊細さを楽しむことはない。

昼間からお酒を呑むことは、普段は御法度であるが、お正月はそれが許されるのである。
ならば、遠慮なく、朝から燗酒である。
朝の燗酒はぬる燗がここちよい。そして夜になったら熱燗を呑〈や〉るのである。
冷えた体に、燗酒のぬくもりが滲みわたる。燗酒は、そのぬくもりがうまいのである。
by munojiya | 2015-01-02 00:10 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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