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11月1日は本格焼酎の日

11月1日が本格焼酎の日だということを忘れていた。
それを思いだしたのは
いまは東京メトロと名称を変えた営団地下鉄の車内広告を見たからである。
庵主はいまでも国鉄である、頭の中ではJRだが、口にするときは国鉄になってしまう。

電車の出入口の上に掲げられている広告である。
他の車内広告と比べるまでもなく明らかにセンスのよさが違う広告が目に入ってきた。
それが焼酎の新酒の広告である。
「黒丸」という芋焼酎である。

もともとはダサいイメージだった焼酎が
いまはモダンな酒としてもてはやされている。
人の心はいい加減である。
焼酎に変わりはないのに周りの見方が変わったのである。

それを仕掛けという見方もある。
一昔前、温泉巡りなんぞは
年寄りがやる野暮ったいことだというイメージだった。
最近は若い女の子が憧れるモダンな趣味の一つになっている。

温泉は今も昔もちっとも変わっていないのに
たぶん、
旅行会社が温泉のイメージを湯治とくつろぎから美容と癒し指向へと変えたのだろう。
そのように仕掛けたのである。

その広告の「黒丸」は
モダンイメージの焼酎である。
焼酎もお洒落になったなと感心すると同時に、
いまなお国鉄を引きずっている庵主にはなんとなく違和感を感じるのである。

あたかも、庵主がタキシードを着ているようなアンバランスを感じてしまう。
焼酎なのである、そんなに気取っても似合わないよと。
中身がイメージについていけないのである。
笑ってはいけないことなのだが、しかし、そのちぐはぐさが見ていておかしいのである。

田舎から東京に出てきた人が
西武とサントリーの悪口をいえるようなったら
いっぱしの都会人だというのが
庵主の持論である。

サントリーは、うまいのである。
「うまさが違うでしょ
焼酎はサントリー」
とその広告にあった。

あれっ、と
庵主は戸惑ってしまった。
サントリーは「オールド」というのが庵主の感覚だからである。
「オールド」はツッコミどころ満載の酒だった。

「オールド」の笑い話を集めたら
一冊の本ができるほどである。
そのサントリーが突然焼酎を歌うようになったことに
なんとなくイメージギャップを感じたのである。

もっともそれは洋酒の寿屋から
サントリーになじんできた庵主の感懐である。
新しい人にはサントリーはかっこいい酒なのだろう。
何をやっている会社かわからないが日本一のイメージ広告会社なのである。

広告には新酒とある。そして限定発売とある。
よく考えたら、普段庵主が呑んでいる日本酒のような本当に数量限定の酒なら
広告を打つほど本数が造れるわけがない。
サントリーはうまいのである、広告の仕方がね。
by munojiya | 2005-11-10 02:33 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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