2015-10-26 「後になって分かるクオリティ」
表の意味と、ときに裏の意味が隠されている事がある。
マンションの広告にこういう宣伝文句があったという。
三井不動産の物件である。
『「後になって分かるクオリティ」
宣伝文句ばっちりあってるな』(典拠)。
人はそれを見て、つい、いい品質だと思ってしまうのである。
本当の意味は、とんでもない品質のことだったというのである。
なんでも基礎の杭打ちが杜撰で、固定地盤まで届いていない杭が何本かあって、そのために
築10年を経ずに建物が傾いてきたというのである。
しかし、築10年目ということは2011年3月11日の大地震には耐えられたわけで、
十分丈夫にはできていたということである。
「後になって分かるクオリティ」という事は、使い始めてしばらくたたないとそれが判らない
ということである。
お酒は、呑めば、うまいかまずいかの判断はつくから「呑めばすぐに分かるクオリティ」なの
である。まずかったとしても、不動産と違ってお金は戻ってこないからどうでもいいけれど。
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れ、れ、れ。庵主の認識違いか。傾斜マンションはその時まだ建っていなかったのか。
『東日本大震災時、隣接するららぽの被害は相当なものだったとネット上に写真があった。
死者こそ出なかったものの、実際は死者を出したコストコと同じくらいの
グチャグチャ状態だったとか。その隣りなんだから、地盤は悪いんでしょうね。
バイト云々以前に売り主側に、こんな地形だごいう認識がなかった?ってことが
最も重大な過失なのかと。』(典拠米)。
『たった一人の派遣バイトで巨大マンションが傾くんだから、これだけ日本中が派遣バイト
まみれになったら、国が傾きます。新自由主義は国を滅ぼします。』(典拠)。
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これを見たら「もう泣くしかないですね!」というコメントを読んで、庵主は、当時と今の
数十年間の落差を見て時の流れを実感しているのだと理解したのである。
ひょっとして、そのコメントは、ただ単に、往年の輝きを今見直したときの率直な懐かしさを
言っているのかもしれないのだ。その文章は言葉不足なのである。漢文的欠陥文章である。
漢文的欠陥とは、あまりにも簡潔に書かれているために、テニヲハの関係がよく判らない場合
が多々あるということである。魏志倭人伝の文章も漢文だが、読む人によって書いてある事の
意味がみんな違うという驚異的な多義文章になっている。その結果、邪馬台国が何か所もある。
そのコメントも案外その両方を掛けているのかもしれない。他人の感懐なんかどうでもいいが。