人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2016-05-31 番外篇「ルビの打ち方」

日本語のギャグに、ルビの打ち方というのがある。
本来、そうは読まない漢字に、異なるルビを付けて、言わんとすることを暗示する技である。
戦時中に、「突撃一番」という商品があったという。
その名称だけでどんな商品なのか判る人は勘が鋭い人だろう。

今もそうだが、当時も、銃と弾丸は民生品ではなかったから、弾丸に「突撃一番」といった
商品名が付けられていたとは思えないから、それは鉄砲の弾のことではないだろう。
ならば、下痢止めの薬か。突撃となったら、死ぬか生きるかの修羅場である。健全な精神の
人なら、緊張のあまり、お腹の具合が悪くなってもおかしくない。それを止める薬か。

しかし、すでに「仁丹」とか「征露丸」といった実用薬があったから、それを凌ぐ薬の話を
聞いたことがないので、「突撃一番」は市販薬品の名前でもなさそうである。
そのルビが「てつかぶと」とあったのである。それが意味する所はご賢察の通りである。
「突撃一番」とはそれの商品名なのである。同じ文字数の外来語のルビを振るまでもない。

「東京新聞」は「頭狂新聞」とも書かれる過激な新聞だが、「東京新聞」と書いてルビで
「まつざわびょういん」と振るようなものである。新聞がそれというより記者がそれなのだ。
松沢病院とは東京では精神病院の代名詞である。患者様病院である。だれか診てやってね。
「獺祭」に「ださい」と、「久保田」に「やぼだ」と振っても当たり前すぎてつまらないが。
by munojiya | 2016-05-31 00:02 | 番外篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


by munojiya