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2016-12-24 「君の名は。」さえ「どこかの映画」になる映画

目下、快進撃中の「君の名は。」を「どこかの映画」と呼ばせるアニメが今公開中なのである。
そのアニメ映画は、ご存じのとおり、片淵須直監督の「この世界の片隅に」である。
庵主はそそっかしいから、「この世の片隅に」だとばかり思っていたのである。
「この世界」なら普遍的な世界だが、「この世」なら個人的な世界で、意味が全然違うのに。

庵主は生活圏が半径5メートル程度なので、「世界」を展望することがないからである。
で、「この世界の片隅に」を観た人の感想が一様に高評価なのである。
そして、まだ見ていない人に勧めたくなる映画だというのだ。
すずの声をやったのんが芸能界でイジメにあっているらしくTVではタブーの話題だという。

そのため、当初は「この世界の片隅に」を積極的に取り上げなかったTVも、ここにきて
ようやくそれを話題として取り上げるようになってきたのである。
そして、そこで観てきた人が語る言葉が一様に、まだ観ていない人はぜひ観てほしい、である。
そりゃどこかの映画みたいに亡くなったことをリセットできる世界では無いけども

懸命にその日を生きる話は現代の自分たちとも変わらないだろう』(典拠6:18)という
映画だという。
当時は、終戦に近づくほどに、お酒もどんどん質が悪くなっていったのだろうが、
映画ではそんな話が出てくるのだろうか。すずの夫はお酒を呑まない人という設定だったりして。

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予告編を見た限りでは、見たいとは思えない作品。
戦時下であることを強く印象付けているにも関わらず、庶民の暮らしに焦点を合わせたと言って
しまう所にずるさを感じてしまうのよ。
「じゃあ作品の何を見ればいいの?」となってしまうのね。

庶民は、軍部・政府とはかけ離れた存在で関係ないとでもいいたいのだろうか?
反省するでもなく突き放すでもない、まるで第三者的な目線がそこにあるように感じてしまう
から、だから多分、見たいとは思えないんだろう。』(典拠8:20)。
庵主も予告編を見ると似たように感じるが、「泣ける」映画とも聞くので見逃さないのである。

泣ける映画と思って観たら肩すかしくらうだろうな。
泣きはしなかったけどいろいろ考えさせらるものがある。
[中略]
とりあえず日本人なら一度はミテくべき作品。』(同9:06)。

私はとにかくよこくの空を見てとてつもない予感がしたので観にいったよ。
映画が終わるのが寂しいにはくらい[原文どおり]面白かった。』(同9:28)。
アニメの空を見てその水準が判る人がいるのである。
空の色がとても良い。たくさん空を見て育った人でなければ描けない色だ。』(典拠米)。

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自分が観た感想は、一言でいうと、生きていくことの愛おしさだよ。
いたるところに暗喩が散りばめられていて、見つけるたびに深みを増していく映画。
当時の日本人の感性や、反応が今と少し違っていても、幼い頃に感じていた気持ちを思い出す。
幼い頃は今よりも映画の時代に近いからね。』(典拠9:40)。

昔と今がつながっていて、少しずつ変わっていくけれども、変わらないものがある、
そんな映画。
言葉では伝わらないなにかを心に残すんだよ。』(同善9:54)。一つ前の続きなのかも。
そういう体験ができる映画なのだという。

封切り 観てきました。 不覚にも落涙しましたが、大きな感動に包まれた作品でもあります。
戦前、戦時中、そして戦後の市井の人々の、懸命な、そして したたかな日常。これ自体が一つ
の記録映画なのでしょう。
一人でも多くの人々、特に小中高生にこそ観てもらいたいと感じます。

私自身、もう一度劇場に足を運ぼうと思います。』(典拠米)。
観たら、それを人に勧めたくなる映画みたいである。
一種の洗脳映画なのだろう。否、催眠映画と言い換えておこう。
そして、「君に名は。」が前座に見えちゃう映画みたいなのである。

by munojiya | 2016-12-24 00:03 | 余外篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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