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バーは照明空間

銀座で映画を見たあと
その余韻を楽しむために
はいったお店は
新しくできたバーだった

うまいお酒はだまっていても目に入ってくるように
夜の銀座を歩いていたら
そのお店が目にはいってきたのである。
酒呑みの直感である。

まだ少し時間が早かったので他の客はいなかった。
店内の空気が、空間の緊張感が心地よい。
内装がシンプルですっきりしているのがモダンな雰囲気がただよっている。
そしてバックバーの照明が美しい。

ここちよい明るさの
そして落ち着いた趣のベージュの光である。
心がなごむ。
気持ちが引き締まるバーの空間に身が包まれる快感。

はじめてのバーである。
一杯目はジントニックにした。
ていねいな仕事をするバーテンダーだった。
できあがったジントニックのライムの香りが甘い。

そして
それがうまかった。
カクテルがうまいお店でよかったと思う。
この前、飛び込みではいったバーのジントニックはそうでなかったから。

ジントニックの味がこんなにちがうとは。
ジントニックはどこにでもあるカクテルで
本当かどうかはわからないが
バーのカクテルの注文で70%がジントニックだという。

若い人がデートでバーにいったときに
だれもが知っているカクテルがジントニックだから注文がそれになることが多いとか。
そして
庵主のように初めてのバーで頼むのもジントニックだからである。

バーはお酒を飲む場所だと思っている人がいる。
もちろんバーはお酒を飲むところである。
しかし本当はその空間を楽しむところなのである。
じつはお酒を飲めない人も利用できる場所なのである。

ノンアルコールカクテルがあるからである。
アルコールが飲めない人のための飲み物もちゃんと用意されているのである。
もっともそれはお酒が飲めない女の子をユーワクするためのものかもしれないが。
でもなにかの時にお酒が飲めない人が利用することもできるということである。

バーにおける極めつきのカクテルは
「ソルティードック ウィズアウト ウオトカ」である。
その存在理由については前に書いたことがある。
そういう飲み方もまた可能なのである。

建築というのは空間を造る作業だという。
平面図ではなくその空間が建築なのだという。
バーの内装もまたその腕の見せ所である。
バーはその空間の心地よさでお金をとっているからである。

押し詰まったような空間では
いいお酒を落ち着いて飲んでいられない。
飲んでもうまく感じないからである。
お店は5丁目にあるバー「桜」である。 
by munojiya | 2005-12-19 23:39 | うまいお酒あります | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


by munojiya