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ポン酒も苦手だな

「週刊読売」という雑誌があった。
いまは「yomiuri weekly」とかに誌名が変わっている。
その「週刊読売」を
「週読」(シュウヨミ)と呼ぶ人がいた。

編集部に電話をかけると
「はい、シュウヨミです」と出る。
そのシュウヨミという言い方が気に食わないと書いていたのは某である。
この場合の某は庵主の記憶が曖昧なため。元読売の塩田丸男だったかもしれない。

やっぱり某はいけない、品がない。
書き直すことにする。
そのシュウヨミという言い方が気に食わないと言ったのはたしか塩田丸男だったと思う。
氏は元読売新聞の社員で、そんな下品な言い方をせずにきちんと週刊読売と言えという。

自分の会社の名前を略するのはみっともないという美意識である。
トヨタの社員が、
「はい、こちらヨタです」なんて言ってたら
会社の品性が疑われる。

もっとも最近の会社名はやたらと長いものがあるから
そうはいってもいられない場合があるが。
株式会社ソニー・クリエイティブプロダクツ。
庵主はためらわず、ソックリプロと呼んでいる。

ワープロで出て来ない漢字を使った酒銘なんか付けるなというのは
庵主の主張である、いや都合である。
いたずらに長い社名も迷惑である。
三菱東京UFJ銀行などは、庵主は寿限無銀行と読み替えているほどである。

おっと話はシュウヨミだった。
「日本カメラ」という写真雑誌は「ポンカメ」と呼ばれている。
だから「日本酒」をポン酒と呼ぶ人もいるのだろうが、
庵主はそのポン酒という呼び方が嫌いだ。 

なぜかは上に書いた理由による。
美意識による。
日本はニホンと読む場合とニッポンと読む場合がある。
どっちが本当なのかが心配で夜も眠れなくなる人がいるかもしれない。

どっちでもいいのである。
日本はいいかげんだからである。
そもそも本がいけないのである。
ここに徳利(とっくり)がある。

それが1本ならポンである。
2本ならホンである。
3本ならボンなのである。
ポンになったり、ホンになったり、ボンになったり変幻自在に変化する。

お酒を呑むときに
お銚子で1ポンしか呑めない貧乏人のことを
ポン酒だね、とからかったものか。
自分からそれを口にするときは零細酒呑みだと謙遜しているのかもしれない。

自分が書いた本を謙遜して拙著と書いたら、
若い読者から先生の拙著をおもしろく読ませてもらいましたという手紙がくるので
以後、そう書くのをやめたという著者がいた。
ポン酒がもしそういう意味なら庵主の精神年齢はとっても若いということになる。

呑むときもまた
1杯はパイで、2杯はハイで、3杯はバイになる。
だから、いつも2杯しか呑まない庵主のお酒の呑み方は、
呑み方だけいえばハイクラスなのである。
by munojiya | 2006-01-28 23:30 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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