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お酒なんか呑みたくない

秋田の酒を楽しむ会。
お酒の試飲会である。
会場には秋田県の25蔵がブース(小間場)を出している。
その手の会は庵主はだめである。

一つの蔵が数種類以上のお酒を呑ませてくれる。
その気になれば概算250種類は呑めるだろう。
庵主は呑めない、そんなに呑めないのである。
もっとも他の人もそれを全部呑む人はいないが。

一蔵、一本10ccずつ呑んでも250ccになる。
それでも庵主には多過ぎる。 
ということで
庵主は試飲会では絶対会費の元がとれないので呑みには行かないことにしている。

あれもこれもと呑んでも
一つひとつのお酒の本当のよさをじっくり味わえないからである。
加えて、いろいろ呑んだら
呑んだお酒を覚えていられないからである。

そんな呑み方はプロにまかせておけばいいのである。
堅気(かたぎ)の呑み手が真似することじゃない。
苦労はプロが請け負う。
呑み手はその成果のおいしいところを呑めばいいのである。

世にお酒の種類は数多いけれど
うまいお酒の数は絞られる。
だから庵主は選ばれたうまいお酒が出てくる居酒屋で呑むのである。
2杯のお酒をじっくり味わうのである。

そうでなければ
一つひとつのお酒の味わいを覚えておくことができない。
ただ試飲会のいいところは
普段は呑めないまずい酒が呑めるということである。

まずい酒を馬鹿にしているのではない。
まずい酒とは書いたが実際は呑んでもインパクトがないお酒という意味だからである。
インパクトともう一つキャラクターという言葉だけは
庵主は無条件に使う外来語なのでそれには和訳を付けないのでご容赦いただきたい。

まずい酒を呑んでみることで
いつも呑んでいるお酒の位置が見えてくる。
そのうまさが明確になってくる。
底辺のお酒からの距離がわかるということである。

会場には今流行りのカップ酒をずらっとならべたコーナーもあった。
もちろん今回の試飲会の主役ではないが、
最近のカップ酒はこれまでのイメージとは変わりつつあるから見逃せない。
数十種類のカップ酒が並んでいる様は壮観である。

日本酒は黄麹を使って造るが、黒麹で醸したというお酒もあった。
黒麹というのは普通は焼酎を造るときに使う麹である。
黒麹のお酒はどんな酒か。
酸味に快い特徴があるお酒だった。

客にその面白さをきちんと説明すればお店の売上が1杯増えるお酒である。
こういうバリエーションがあるとお酒を呑むのが楽しくなる。
試飲会ではそういう発見があるから無下にはできないのである。
そして試飲会はその雰囲気が楽しいからついつい呑み過ぎてしまうのである。

庵主は酒が呑めないというのに秋田のうまそうなお酒の誘惑には抗えないのである。
今回は着席方式でなかなかの弁当を食べながらゆっくり味わえたのはうれしかった。
で、会場を出たときには案の定呑み過ぎで強烈な肩凝りが襲って来たのである。 
それだから、もう秋田のお酒なんか呑みたくないのである。
by munojiya | 2006-02-09 23:12 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


by munojiya