俺の酒が呑めないってのかい
それが大手酒造メーカーのお酒なら
お気持ちはうれしいながらも、
庵主はためらわず、呑めません、と答える。
大手酒造メーカーが造っている酒はお酒じゃないというと、
当然、そんなことはないという意見もあることだろうが、
庵主は大手酒造メーカーが造っているお酒を突き抜けてしまったので
もはやそういうご意見は聞いても役に立たないのである。
普段庵主が呑んでいるお酒の方がずっと、いや、ずっとずっとうまいからである。
以前は「そういうお酒」をまずい酒と呼んでいたが、
庵主はまずい酒の定義を変えたので(5月1日の記事)、
今はそういうお酒を、呑んでも甲斐がないお酒だと呼ぶことにしている。
まずい酒というのはいいお酒に対する評価に使うことにしたからである。
いいお酒なのにうまくないお酒に対する言葉なのである、失敗作のことをいう。
「そういうお酒」というのは呑むまでもない酒である。
貶(けな)しているのではなくて、そういうお酒だということなのである。