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お酒の不当表示シリーズ(その余)

「普通酒」という呼び方がある。
「一般酒」とか「レギュラー酒」と呼ぶ蔵元もあるがそれは造り手ないし売り手用語である。
その手の酒の呼び方が定まらないのは
いかがわしいものをなんとかしていいイメージで売ろうとするからなのか。

商品に自信がないということなのだろう。
それなりの自信があれば、「一介のサラリーマンです」とか
「一応東大です」といった自虐的な言葉でも平気で使えるものなのである。
「ゴミ」だとか、「下暗(もとくら)し」だとか見られても気にしないということである。

お酒の呑み方には味わって呑む場合と酔っぱらうために呑む場合とがある。
「普通酒」というのは前者の呑み方をする時には最初から除外されるお酒のことである。
呑み手用語でいえば、「除外酒」といったところである。
他の業界でいう「松」「竹」「梅」なら「梅」の酒となるが「梅酒」と呼べないのが残念。

「特上」「上」「並」という場合もあって、最低を「並」と呼ぶ知恵者がいたのである。
「並」の下はなにかといえば、落語家にいわせると「潜水艦」というのだという。
心は「ナミの下にある」。
「普通酒」というのはそれを買う人の気持ちを配慮しての美しいウソだとは思うのだが。
by munojiya | 2007-03-07 00:21 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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