人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「うまい」というのは文化である

その食い物なり酒が「うまい」と感じるのは文化なのだと思う。
庵主は爬虫類の肉はちょっと食べられない。
先入観があってそれを「うまい」と感じられないからである。
同様にお酒の「うまさ」もまた日本の文化の中で養われる味覚なのだろう。

庵主は北海道の生まれだから、
九州人のように焼酎の文化との接点がなかった。
もちろん北海道に焼酎がなかったわけではない。
しかしそれは肉体労働者やアル中が呑む酒とされていたのである。

長じては、もっぱらお酒である。
しかも、日本酒がどんどんうまくなるという時代に巡りあわせたから、
お酒のうまさを体験的に身につけてこられたことは幸いだった。
が、焼酎の方はそういう経験がないので、その「うまさ」が分からないのである。

もちろん、日本酒の経験的知識があるから焼酎の造りのよしあしはなんとなく分かるが、
これはいい焼酎だと頭の中では分かっても、それを「うまい」と感じることができない。
うまい日本酒を呑んだときには体の芯から「うまい」と感じるそのうまさが焼酎にはない。
「うまい」というのも、それに長く親しんだことによるたまものでそれは文化なのである。
by munojiya | 2007-06-15 08:30 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


by munojiya