人気ブログランキング | 話題のタグを見る

呑ん兵衛は呑む、庵主は嗜む

「殺しの烙印」で、庵主がご飯が大好きだということを書いた。
パンでは腹の足しにならないのである。
今の若い日本人は昔の若い者と比べると劣化しているということをよく耳にする。
昔からある年寄りのひがみなのだろうが、ご飯をたべなくなったことにもよるのだろう。

食生活の変化が長身、足長という体型の変化と精神的な劣化を招いているのである。
物事はなんでも一長一短であるが、この場合は短の方が大き過ぎたのである。
要するに庵主がいうところの碌なものを食っていないということである。
日本の文化におけるご飯用語は独特である。

お米を洗うとはいわないで、研ぐという。
本質は洗い落とすことではなく、米に気を込めることだということである。
ご飯を盛るとはいわないで、装うという。
盛るのは一膳飯で死者に対するもの、生者が食べるご飯は装うものだというのである。

お酒は飲むというが、庵主は日本酒に関しては呑むと書いている。
さらに庵主の場合は、お酒を呑んでいるのではなく、嗜んでいるのである。
酔いを求めているのではなくて、味わっているのであるから量はいらないからである。
さらに大酒飲みの呑み方を酒を食らうというが、お酒の用語もまた文化なのである。
by munojiya | 2007-09-03 03:33 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


by munojiya