「いのちの食べかた」
今人間が食べている肉、野菜、塩などがどのようにして作られているかを
ナレーションも音楽もなしに淡々と映し出していく映画である。
だから、場面によってはそれがなにをやっているのかわかないところもある。
それを補うのが映画のパンフレットなのだが、
例によって中身が薄っぺらで、値段が600円もするから買うのはやめた方がいい。
ほとんど同じ内容が映画の広告HPでただで読めるからである。
また、それを読んでもよくわからないところが残るから中途半端だからでもある。
生きている豚と肉屋に並んでいる豚肉との間で何が起こっているかは想像に難くない。
しかし、それが目の前に出てくることがないのは多くの商品と同様である。
豚肉の場合は生き物の肉を加工して食っているのである。
加工現場はむごいのであるが、それを食っている人がそれをいっちゃあいけない。
その点、植物を食うのは気が休まるというので菜食主義者だと自慢する人もいるが、
しかし、その植物だって人間に食われるために生まれてきたものではないのである。
自分が生きるということは何を食ってもむごいことなのである、知らない方が幸せか。
お酒でも呑んで気を紛らわせたいが、その酒も原料は米で命を呑んでいるのである。