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あー、お酒の味がする

新潟の「越の華」である。
その「無濾過上澄み生原酒 純米吟醸 無量寿」(むりょうじゅ)である。
新潟の酒というと、「越乃寒梅」に代表されるいわゆる淡麗辛口の味を思い浮かべるが
その手の酒は庵主の好みの対極にある味わいである、はっきりいって呑みたくない。

一説には、一世を風靡した新潟の酒は大量の活性炭を使って造られた味だという。
活性炭というのは粉末の炭である。
活性炭を酒の中に入れると酒の雑味の成分を吸着して酒質が滑らかになるという。
ただし、同時にお酒のうまみ成分も取り除いてしまうから痛し痒しなのである。

はっきりいってお酒からその長所と欠点を取り除いたカスみたいな酒だったのである。
カスはもちろん粕ではない、うまさが取り除かれたあとの残りカスのことである。
その味わいを、水のようにさわりなく飲める淡麗な味わいだと言った人は天才である。
物は言いようである、いや味は好みだとしておこう、心優しい人がいるのである。

しかし、新潟のお酒が全てそのタイプというわけではない。
庵主が呑めるお酒もちゃんとあるのである。
「越の華」の上に挙げたその酒がその一つである。
舌の奥で味わうと、そこにたしかなお酒の存在感を感じるのである。
by munojiya | 2008-03-09 10:34 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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