地産地消の意味
それが合理的で安心だからなのだと庵主は思っていた。
世界中から食い物をかき集めてくるのはどこか間違っているという直観からである。
事故米(毒米)で焼酎を醸していた「富乃宝山」の鹿児島の西酒造の話である。
事故米を使っていたのは「薩摩宝山」の一部だということになっているが、
それにまつわる話をネットで読むといろいろあるようなのである。
当初、「薩摩宝山」の麹米は国産のヒノヒカリを使っているといわれていた。
あの品質管理にうるさいセブンイレブンがそのHPで謳っていたというのである。
国産のヒノヒカリと書いてあると、庵主は外国産のヒノヒカリというのもあるのかと
疑念をいだいてしまうのである。焼酎の麹米だから米は別に国産でなくてもいいのだが。
無添加と書いてあったら、多くの物は変な物を添加して作っていると分かるのと同じである。
お酒なら、糖類無添加とあれば糖分を添加した日本酒もあることが分かるのと同様である。
「富乃宝山」といえば、首都圏ではプレミアム(付加価値)も付くほどの人気銘柄である。
ところが、地元の人と称する書き込みに西酒造の酒はこれまで呑んだことがないとあった。
西酒造に関する噂も生々しいのである。地元の人でないと分からない事情が、である。
地産の物でないと伝わってこない情報がネットでは飛び交っていたのである。