赤鉛筆で指示するからである。
「墨を入れる」という。検閲のことである。
不都合な部分を墨で塗りつぶすからである。
『またGHQは、日本軍だけでなく、財閥も解体し、農地開放をして大地主を消滅させ、
大家族制を否定し、修身や国史の教科書に墨を入れ、日本の国会でのマスコミ取材が
記者クラブのみを経由した情報しか提供できないように制限しました。
その一方で日本解体を遂行するためのさまざまな利権団体をつくりました。』(典拠)。
GHQにとって不都合な部分とはどういう部分だったのか。その前段である。
『占領軍は、占領軍の権威の確立のため、占領統治下の日本で護国救国の志を持った様々な
識者や政治家、教育者、行政官僚などを公職追放しました。
これは一種の粛清で、この際に命を奪っていれば、中共と同じことになります。
GHQの上手だったのは、国民の抵抗を防ぐために、単に追放を行い、同時に「あの戦争とは
何だったのか」という米国史観を日本国民に植えつけたことです。』(同)。
真実の部分だったのである。日本人は建前でその嘘を受け入れたのである。
日本語の検閲は言葉の言い換えでやる。「アル添酒」を「本醸造酒」と言い換えるのである。
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「連合国」を「国際連合」としてしまうのである。裏を読めというわけである。
日本の検閲は、不都合な部分を伏せ字にするが、アメリカの検閲はその部分を全て削除して
形跡を消してしまうのである。それを不親切な検閲という。
もう一つのやり方は、読む気が失せる程の大冊にして読ませないという方法をとるのだ。
3Sという手法もある。3Sというのは、スクリーン・スポーツ・セックスだという。
そんな下らない話題に興味を奪わせて、肝心な事には目を向けない様にする手法である。
目の前にあるうまいお酒に気付かれないように、まずいお酒をいっぱい並べて、肝心なうまい
お酒に目が行かないようにするようなものである。検閲とは目を向けさせない事なのである。