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必見映画「劔岳 点の記」

当今の日本映画で後世に残るのはこれだけだといわれているのが、
木村大作監督の「劔岳 点の記」である。いま、公開中の映画である。
庵主にとっては、二つの意味で見ておかなければならない映画である。
一つは前評判がいいことである。映画の出来以前にその気合が伝わってくるからである。

すでに映画を見た人によると、最後は感動して涙がとまらなかったという話である。
泣ける映画なら庵主は元がとれるからである。
長時間も映像を見ていて涙の一滴も出てこないことには目が疲れるからである。目に悪い。
泣ける映画はいうならば目薬付きの映画である。それが親切〈もてなし〉というものである。

もう一つの理由はCGを使っていない頑固〈まとも〉な映画を見たいからである。異見あり
お酒同様に、どうでもいい映画を見ることもうまい映画を見つけるためには不可欠である。
そうしないと、いい映画のよさが判らないからである。違いが見えてこないからである。
つまらない映画をいっぱい見ることが映画を見るということなのである。

その中にあって、キラリと光る一本がいいお酒なのである。
いいお酒のありがたさは、数多くの駄酒(愚作でなくて、失敗作のこと)があって痛感する。
庵主は今はどうでもいいお酒を好んで見る暇がなくなってしまったのである。
いいお酒だけを選んで呑むのはそういう理由なのである。本当はそれではつまらないのだが。

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なお、庵主はまだこの映画を見ていない。
うまいと分かっているお酒は光って見えるから あえて呑んで再発見するまでもないように、
この映画もわざわざ見なくてもいい映画なのかもしれない。
酒の出会いも縁であるように、映画との出会いもまた縁である。まだこの映画との縁がない。

by munojiya | 2009-08-14 00:31 | 酒の肴 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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