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091015 精米歩合70%の純米酒

奈良の「五神〈ごしん〉」である。
その精米歩合70%の純米酒(四合瓶1155円税込)がいいのである。
うまい、とは言わないが、いいのである。贅に走らない真っ当なお酒であるところがいい。
うまー(注)、と思ったのはほんのり甘いその特別純米酒(四合瓶税込1365円)の方である。

なのに、庵主は磨き70の純米酒の方を選んだのである。
いま庵主がお酒に期待していることは「精米歩合70%でうまいお酒」である。
よく磨いたお酒はたしかにうまいのである。それはそれでいいのである。
しかし、そんなに磨かなくてもうまいお酒ができるということである。

かつ、そのお酒は地元産の安い米で造られたものであるというのが望ましい。
他から安い米を買ってきて造ってもかまわないけれど。
で、そういうお酒なら、四合瓶で1100円も出せば呑めるのである。
さすがに1000円以下にせよとはいわない。その値段でうまいお酒に出会えたら幸せである。

「五神」の磨き70%の純米酒(以後、「純米70」と書く)は、うまいと唸る酒ではないのである。
しかし、その味は古風な味を引きずってはいない。すっーと入ってしまうお酒なのである。
ならば、淡麗辛口のような障りのない酒なのかといえば、いやいや十分に味があるのである。
うまいとは思わないのにいくらでも呑めてしまうという一番怖い酒なのである。マルである。
by munojiya | 2009-10-15 00:17 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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