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091114 燗をつけるとうまいお酒

240MLという珍しい容量の瓶に入れて売っているお酒があった。
一合は180MLである。240MLは一合の約1.3倍だから中途半端な容量である。
240MLという量の意味するところがくみ取れないのである。
そういう瓶にはいっている「麗人」「瓠太閤」「御渡〈みわたり〉」「川鶴」などが並んでいた。

燗酒である。それも飛び切り燗(かなり熱めの55度)がうまいお酒を売ろうというのである。
瓶ごと湯燗するとうまい燗酒が呑めるという日本生粋地酒生産者協議会の共同企画である。
燗酒の美味さを味わってほしいというものである。
燗がおいしく付けられる器の形が容量240MLのそれだったというわけである(推量である)。

銘柄によって造り(格式)が違っているので売値も異なっている。
300円前後から525円までの幅があったが、見栄をはって525円のお酒を買ってきたのである。
それがたまたま長野「麗人」の大吟醸(磨き49%)「和寛〈なごみくつろぎ〉」である。
飛び切り燗を勧める大吟醸である。どんな味なのかという興味もあった。

燗に耐える大吟醸だという。まず、冷やで呑んでみる。ぜんぜん味がない、庵主の舌には。
燗をつけて呑んでみる。大吟醸なのに燗しても味の崩れがない。もともと味がないからである。
無味乾燥という四字熟語が現実味を帯びてそこに存在していた。感無量を実感したのである。
隣に並んでいた「御渡〈みわたり〉」の本醸造の方がよかったなとも思う今日この頃である。

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燗酒にはその温度によって名前がつけられている。庵主は猫舌なので ぬる燗である。
30度 日向燗
35度 人肌燗
40度 ぬる燗

45度 上燗
50度 熱燗
55度 飛び切り燗
人肌燗というのは女の人のあそこの温度だという説がある。上燗が一番うまく感じるという。 

by munojiya | 2009-11-14 01:12 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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