091121 ボジョレーの見識
日本人の柔軟ともいえるなし崩し的な発想に
「ボジョレ・ヌーボー」を管理する統制委員会とやらが注文をつけてきたという。
そんな売り方をしたらボジョレーとは呼ばせないというのである。
商売の儲けよりもワインの矜持と伝統を守ろうというその心意気や良しである。
ボジョレ・ヌーボー(長いので以下ボヌーと略記する)を輸入しているサントリーによると
「今年のボヌーは50年に一度のいい味わい」なのだという。
記憶力のいい人が2003年のそれは「100年に一度の出来映え」だったと教えてくれた。
毎年、その年のキャッチフレーズを考えなくてはならない宣伝マンに同情するのである。
そのうち25年に一度、12年に一度、、1年に一度今年一番の出来映えになるのだろう。
統制委員会が問題にしているのはそのことが話題になったペットボトル入のボヌーである。
航空便の運賃を安くする工夫だったのだろうが、商品のイメージを損なうというのである。
統制委員会におかれましては、暴利ともいえる高値でそれを販売することも
ボジョレ・ヌーボーの見識と信用を損なうということで指弾していただきたいものである。
そんな馬鹿高値でうちのワインを売ると来年からはボジョレ・ヌーボーと呼ばせないぞ、と。
その点もちゃんと統制してくれたなら庵主は統制委員会の権威にひれふすのであるが。