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2010-09-11 美しくないところに美点を見つけるのが美

美とは何かということである。
美術品の美の意味である。
美とは美しいものをいうのではないということである。
実は、美しくないもののことなのである。

見た目に美しいものも美というから紛らわしいが、本物の美はそれを指していうのではない。
美しいと感じる感性を満たしてくれるもののことをいうのである。
心に叶うものということである。美は見えているものではなく、見付けるものなのである。
一見美しくないものの中にある美点のことを美というのである。

日本人は木目模様が好きだという。
木目に同じ物はないから、均質でない模様の中に美を感じているのである。
それが気持ちいいということである。美とは気持がいいことなのである。
日本人は個性的である無垢の材木に美を見出すのである。均質はつまらないからである。

今日の木材というのは、材木を砕いてチップにしてそれを糊で固めたものである。
材質を均質にすることで構造計算が容易になるから加工するには都合がいいからである。
しかし、木の気を殺してしまった木材に美は見出せない。趣がないからである。
純米酒(材木)と醸造アルコール(木材)の違いがそこにあるということである。
by munojiya | 2010-09-11 02:09 | 酩酊篇 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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