2010-11-25 甲類焼酎の魅力
「プレミアム」とも書いてある。
「樽貯蔵熟成酒3%使用! だからうまい!」がその秘密だという。
「ほのかな甘い香り」「まろやかな口当たり」「すっきりとした後味」
ふつう、酒の広告は冗談で書かれているキャッチフレーズが多いのだが、
この広告は必ずしもそうではないのである。
いや、それどころか、甲類に嵌まりそうなヤバイ惹句である。
甲類なんか、ただの精留アルコールだろうと思っていたのである、庵主は、これを呑むまで。
ち・が・う。そんな浅い世界ではない、と嵌まりそうな予感を感じたのである。
「特上/宝焼酎」には、大麦とトウモロコシを原料とした樽熟成の酒を混和したという。
消毒用アルコールの無表情な匂いとは明らかに違う甘い香りなのである。
よく磨かれたアルコールだからツンとくるかと思ったら、舌当たりがまろやかなのである。
アルコールの味けない寂しい余韻が口の中に残るのかと思ったら、切れがいいのである。
甲類のそっけない味わいは残さずに、奇妙にここちよい酔いだけが残る。
ブレンドの妙を感じさせるのである。甲類にも技があるぞ。甲類焼酎侮るべからず、である。
樽貯蔵の酒なら多少琥珀色になりそうだが、それを混和して無色透明なのはなぜかが疑問。