2010-12-28 お正月に飲む酒は
見つけたというよりも、例によって向こうの方から飛び込んできたのである。
それが期待以上にうまかったから躊躇わずそれをお正月に飲む酒にすることにしたのである。
これで庵主のお正月の準備は整ったのである。
あとは、この一年の垢を落として、心清らかに新年を迎えるだけである。
日本人には過去を水に流すという精神再活法があるのである。
年が明けるとそのうまい酒が待っている。
こいつは春から縁起がいいわいである。
実は、数年前までは、元旦に呑むお酒は大晦日搾りのお酒を送って貰っていたのである。
それまでは、まだお酒を求めていたということである。
いまはそれをしなくなった。
お酒は縁だからである。縁のあったお酒を呑むという気持に変わったからである。
縁がなければ、呑まなくてもいいということだからと思ってあえて求めてまでは呑まない。
しかし、まだまだ庵主の酒徳は枯れていないのである。
お酒を探すまでもなく、うまいお酒が向こうの方からやってくるのであるから。
うまいお酒を醸してくれる造り手にまず感謝しているのである。いつも感謝しているのである。