2011-07-17 肉を喰う人
こんどは、放射能に汚染された牛肉が全国にばらまかれているという話である。
発端は東電の福一である。数十億円の保守費用をケチったために放射能拡散事故を起こした。
その放射能を浴びた肉牛が出回ってしまったのである。犯人は分かっているという。
今度問題になっている牛肉の産地は福島県の南相馬市であるが、流通は奇怪である。
その肉は、静岡、大阪、東京、神奈川、北海道、愛知、徳島外と各地に流通しているという。
都内の酒販店を覗いて見ると、なんでこのお酒がこの店にあるのかということが多々ある。
流通というのは、まさに“流通無碍”なのである。意外なところにあるものなのである。
青雲和尚は『私は牛肉はおろかブタもトリもめったなことでは食べないので、
騒動を冷ややかに眺めているが、畜産農家は気の毒だと思っている。』(拠所)と冷静である。
庵主も、牛肉を食べることがないので上に同じだ。肉を食える金持ちだけの心配なのである。
とはいっても、庵主も間接的にそれを口にしているから無縁ではないのだが。
庵主は車を持っていないが、その恩恵のおかげで便利に暮らしているのと同じである。
庵主はテレビは持っていないが、その影響を大きく受けているのと同じである。
だから、車はいらない、テレビはいらない、牛肉はいらないという話ではないのである。
距離を置いているということである。距離を置くことができれば心配は軽くなるのである。