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2012-01-09 貧乏人食ラーメン

「あー言えば上祐」という見出しを使い始めたのは俺だと言っていたのは
元日刊ゲンダイニュース編集部長だった二木啓孝〈ふたつき・ひろたか〉氏である。
オーディオ評論家だった故長岡鉄二は、オーディオに関する工夫改善は、それを長所だと言う
こともできるが、同じことを欠点だと言うこともできる世界である、と書いていた。

長所は欠点でもあるという言葉があるが、それを言っているのだろう。
逆に欠点こそ長所であるとも言えるのである。
流行歌の歌手は、わざと声をつぶすという。
クラシックの歌手のような濁りのない綺麗な声では、歌に魅力がないからである。

お酒も、実は欠点がうまいのである。最後に苦みが残るぐらいが一番記憶に残るのである。
あんまり綺麗なお酒は、呑んだという記憶は残ってもどんな味わいだったか覚えていない。
ラーメンの汁を全部飲むのは馬鹿だという説がある。塩分の摂り過ぎで体を壊すというのだ。
それに対して、スープを飲まない奴はアホだという説も、ちゃんとあるのである。上祐である。

麺だけ食って帰る奴はアホ!
麺なんざ小麦粉を練っただけのもの。
ラーメンはスープがいちばん金が掛かっている。
駄菓子本(32番)。
理に適っているのである。ラーメンは貧乏人も大手を振って参加できる食い物話なのである。

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上下心を一にして万事公論に決することができる事柄がラーメン話である。
ラーメンは日本人の平和食なのである。金持ちは呪詛の対象だが、貧乏は共通の話題である。
日本人の定義に「ラーメンを熱く語れる人」というのも加えておこうか。中朝人には語れまい。
定義の一は、もちろん「日本酒のうまさを心で分かる人」である。

by munojiya | 2012-01-09 00:43 | 世話物 | Trackback | Comments(0)

うまいお酒があります その楽しみを語ります


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